のどかな牛と豊かな海の離島、黒島
国内屈指のリゾート地である沖縄の八重山諸島、石垣島と西表島との間に浮かぶ黒島は、八重山郡竹富町に属した全周約12.6キロの小さな島です。空からみると、島全体のかたちが愛らしいハート型をしていることから「ハートアイランド」として知られています。そんなまさに心(ハート)を癒やし、あたたかい感動で包んでくれそうな黒島の知られざる魅力をご紹介しましょう。
サンゴ礁の隆起によって形成された黒島は、平坦な土地の広がるのどかな島、日々の喧噪から離れ、ゆったりとしたひとときを過ごすには最高の場所です。過度な観光地化が進んでいないことから、より豊かな自然そのものに触れたい方、沖縄の原風景や島時間に浸りたい方におすすめですね。
石垣島からフェリーに揺られること約30分、到着してまず驚かされるのはその澄んだ空気と青い空、そして広々とした開放感あふれる牧場でゆったりと草を食む牛、牛、牛!その数は、この島で暮らす人々の10倍以上といわれていますから、無理もありません。黒島では、肉用牛の子牛を中心とした畜産業が非常に盛んで、ここから石垣島や本土のブランド牛産地へと運ばれているのです。
年に1度、毎年2月下旬に開かれる「黒島牛まつり」では、迫力ある牛との綱引きや、景品として牛一頭が当たるという抽選会が人気で、このときばかりは訪れる人も多く、島全体が大いに沸きたつ時となっています。
そんな黒島の観光では、やはり自転車が足として活躍します。港すぐのレンタサイクルを利用するほか、事前に連絡しておけば、宿泊者に自転車を貸し出している民宿も多いので、お願いするのもよいですね。日差しは強いですから、日焼け対策を万全にし、サイクリングでの旅に出かけましょう。
ウミガメや島の人々との出会いに感動!
港から東筋集落へと続く道の途中には、素朴ながらそのフォルムからも自然の力が感じられるような黒島展望台があります。大きな展望台ではありませんが、山のない黒島では島内の景色を一望できるスポットとなっています。遮るものなく広がる牧草地と美しい海をぜひ堪能しましょう。天気の良い日には、竹富島や西表島まで見渡すことができます。
港からもほど近い「西の浜」は、約2キロも続く真っ白な砂浜と、八重山エリアでも群を抜いて透明度が高いとされる美しいエメラルドグリーンの海を静かに眺められるおすすめのスポットです。まるでプライベートビーチのような波音だけが響く静けさの中、贅沢なリゾート気分に身も心も満たされることでしょう。
この西の浜は、4月~9月頃の夜、多くのウミガメが産卵にやって来ることでも有名です。アカウミガメ、アオウミガメ、タイマイという3種類のウミガメが産卵に集まるといわれ、世界的にもきわめて珍しいビーチになっています。
島の西側に広がる海岸へと進めば、そこは代表的なシュノーケリングスポットとして名高い仲本海岸です。冬季は遊泳禁止となりますが、4月~10月までは海水浴を楽しむことができます。非常に透明度が高く、魚影の濃い黒島の海をダイビングで楽しめば、美しいサンゴ礁や色鮮やかな熱帯魚たち、そして運が良ければウミガメにも出会えます。
港から東、伊古集落から森を抜けた先にある海には、まっすぐ続く姿が印象的な「伊古桟橋」があります。現在は桟橋としての利用はなされておらず、歩いて桟橋の先まで行くことができ、360度広がる海と空を楽しめます。2005年には、国の登録有形文化財にも登録されました。
いかがですか。黒島の魅力は、なんといっても豊かな自然、そして訪れた人々が素晴らしかったと口をそろえる、島に住む人々のあたたかさです。生き物や人々との出会い、絶景に感動し、生命力を取り戻せるような豊かな旅に、あなたも出かけてみてください。
(画像は写真素材 足成より)