ステーキ屋さんで、「石垣の塩」という特別な塩を使っていると、聞いたことがあります。ミネラルを多く含む「石垣の塩」は、料理の味を引き立てるそうです。
何処でどのような製法で作られているのでしょうか。全国でも有名な「石垣の塩」工房を調べてみました。
名蔵湾
石垣島の西側にある名蔵湾には、沖縄最高峰の於茂登岳を水源とする名蔵川が注ぎ込み、河口には名蔵アンパルが広がります。
名蔵アンパルは、ラサール条約に登録され、マングローブの林、シオマネキやトビハゼ、シギやカンムリワシなど多くの生物たちが棲む、手つかずの自然が残されている場所です。
豊かな山からは多くのミネラルが流れ込み、豊かな海を作っています。ミネラルたっぷりの海水から作られた「石垣の塩」は、まろやかで美味しく料理だけでなく美容にも利用されています。
石垣の塩
名蔵湾から汲み上げられた海水だけで作られた「石垣の塩」。大釜に入れ、丸三日間かけて水蒸気で煮詰められます。ミネラルが豊富で優しい味が特徴の塩です。
塩作りは、享保年(1717年)に名蔵湾で始まりました。1997年に当時のままの製法で復活させ、その後数々の賞を受けて全国的に有名になりました。
塩作り
工場では、ガラス越しに説明を聞きながら見学をすることができます。
長いパイプを名蔵湾の沖1.5㎞、深さ20mの海底に引いて、汚れのない海水を汲み上げています。パイプは、サンゴを傷つけないようにすき間を縫って設置しています。
台風が来たらパイプは破壊されるので、そのたびに手作業で直します。切れたパイプの中にタコなどが入り込んでいることもあります。
汲み上げられた海水は、不純物をろ過してから大釜で三日かけてゆっくりと煮詰め、結晶化させます。しっとりとした状態の塩が、一般的な「石垣の塩」として売られている商品です。
更に手間をかけ、塩の結晶を数日から1か月ほどかけて天日干しすると天日塩になり、肉料理によく合います。
数時間かけて炒めるとサラサラの焼き塩になり、サラダや料理に直接かけるときに重宝します。
塩を取り去った海水は、にがりが多く溶け込んでおり、高級豆腐店に納められています。
天然にがりはミネラル分が多く、水で薄めて飲むと体質改善になるそうです。料理やご飯に数滴入れると味が良くなります。
白い塩の結晶から細かい海藻などのゴミを取り除くのは人間の目です。機械ではゴミは取れないし、かえって機械が壊れることもあるそうです。
ショップ
ショップでは、いろいろな塩を味見できます。ミネラルの多い石垣の塩は柔らかい味がします。お土産屋さんで購入するより安く買え、ここでしか買えない商品もあります。
店の中には、毛糸の帽子やマフラーなど付けてかわいい笑顔の塩で作った塩達磨が飾ってあります。
ミネラルが豊富な石垣の塩は、病気の治療に用いられるほど体に良いそうです。天然にがりも置いてあります。
ゴマ塩は、塩もゴマも石垣産で塩とゴマが分離していなくて美味しいです。海苔塩も美味しい。他にもかつお味や昆布味もあります。
アロマティックソルトは、天然石けんにアロマオイルと石垣に塩を配合しました。使用後はつるつるのお肌になります。
お風呂de島めぐり石垣島は、石垣の塩と天然精油で作り、琉球藍で染められた入浴剤です。
バスソルトも購入できるので家でスパ気分を味わえます。
塩作り体験
建物の裏手にある草むらのトンネルを抜けると、目の前にコバルト色に輝く海が広がっています。海岸でペットボトルに海水を汲みます。
汲んだ海水を石釜に入れ、スタッフから島の生活や塩作りにかける思いなどの話を聞きながら、炭火でゆっくりと煮詰めます。1時間ほどかき混ぜると塩の結晶ができます。
でき上がった塩は、小さな袋に米と一緒に入れてお守りにしてくれます。魔除けになるそうです。
石垣の塩
住所:石垣市新川1145-57
電話番号:0980-83-8711
塩作り体験は要予約 1,000円
石垣の豊かな自然が生み出した石垣の塩。手間を惜しまず作られた塩作りの現場を覗いてみませんか。
(画像は写真ACより)